Getting Started
このページでは、RubyでOpenTelemetryを始める方法を説明します。
コンソールにトレースを出力するように、シンプルなアプリケーションを計装する方法を学びましょう。
前提条件
以下がローカルにインストールされていることを確認してください。
- CRuby >=
3.1, JRuby >=9.3.2.0, または TruffleRuby >=22.1 - Bundler
試験中ですが、jruby と truffleruby のサポートは現時点ではベストエフォートベースです。
アプリケーションの例
以下の例では、基本的なRails アプリケーションを使用します。 Railsを使用しない場合でも問題ありません。 SinatraやRackなどの他のWebフレームワークでもOpenTelemetry Rubyを使用できます。 サポートされているフレームワークの完全なリストは、レジストリを参照してください。
より詳細な例については、examplesを参照してください。
依存関係
はじめに、Railsをインストールします。
gem install rails アプリケーションの作成
dice-ruby という名前のAPI専用アプリケーションを作成し、新しく作成された dice-ruby フォルダに移動します。
rails new --api dice-ruby cd dice-ruby サイコロを振るためのコントローラーを作成します。
rails generate controller dice このコマンドは、app/controllers/dice_controller.rb というファイルを作成します。 任意のエディタでそのファイルを開き、以下のコードに更新します。
class DiceController < ApplicationController def roll render json: rand(1..6).to_s end end 次に、config/routes.rb ファイルを開き、以下のコードを追加します。
Rails.application.routes.draw do get 'rolldice', to: 'dice#roll' end 次のコマンドでアプリケーションを起動し、Webブラウザで http://localhost:8080/rolldice を開いて動作確認を行います。
rails server -p 8080 すべてが正常に動作していれば、1から6のいずれかの数字が返されるはずです。 これで、アプリケーションを停止し、OpenTelemetryを使用して計装することができます。
計装
opentelemetry-sdk と opentelemetry-instrumentation-all パッケージをインストールします。
bundle add opentelemetry-sdk opentelemetry-instrumentation-all opentelemetry-instrumentation-all を含めると、Rails、Sinatra、いくつかのHTTPライブラリなどの計装が提供されます。
Railsアプリケーションでは、OpenTelemetryの初期化は通常Railsのイニシャライザで行います。 他のRubyサービスでは、起動プロセスの可能な限り早い段階で初期化を行います。
次のコードを含む config/initializers/opentelemetry.rb という名前のファイルを作成します。
# config/initializers/opentelemetry.rb require 'opentelemetry/sdk' require 'opentelemetry/instrumentation/all' OpenTelemetry::SDK.configure do |c| c.service_name = 'dice-ruby' c.use_all() # すべての計装を有効化します！ end c.use_all() を呼び出すことで、instrumentation/all パッケージ内のすべての計装が有効化されます。 より高度な設定が必要な場合は、特定の計装ライブラリの設定を参照してください。
計装されたアプリを実行する
これで、計装されたアプリを実行し、コンソールに出力することができます。
env OTEL_TRACES_EXPORTER=console rails server -p 8080 Webブラウザで http://localhost:8080/rolldice を開き、ページを数回リロードしてください。 コンソールに以下のようなスパンが表示されるはずです。
#<struct OpenTelemetry::SDK::Trace::SpanData name="DiceController#roll", kind=:server, status=#<OpenTelemetry::Trace::Status:0x000000010587fc48 @code=1, @description="">, parent_span_id="\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00", total_recorded_attributes=8, total_recorded_events=0, total_recorded_links=0, start_timestamp=1683555544407294000, end_timestamp=1683555544464308000, attributes= {"http.method"=>"GET", "http.host"=>"localhost:8080", "http.scheme"=>"http", "http.target"=>"/rolldice", "http.user_agent"=>"curl/7.87.0", "code.namespace"=>"DiceController", "code.function"=>"roll", "http.status_code"=>200}, links=nil, events=nil, resource= #<OpenTelemetry::SDK::Resources::Resource:0x000000010511d1f8 @attributes= {"service.name"=>"<YOUR_SERVICE_NAME>", "process.pid"=>83900, "process.command"=>"bin/rails", "process.runtime.name"=>"ruby", "process.runtime.version"=>"3.2.2", "process.runtime.description"=>"ruby 3.2.2 (2023-03-30 revision e51014f9c0) [arm64-darwin22]", "telemetry.sdk.name"=>"opentelemetry", "telemetry.sdk.language"=>"ruby", "telemetry.sdk.version"=>"1.2.0"}>, instrumentation_scope=#<struct OpenTelemetry::SDK::InstrumentationScope name="OpenTelemetry::Instrumentation::Rack", version="0.23.0">, span_id="\xA7\xF0\x9B#\b[\xE4I", trace_id="\xF3\xDC\b8\x91h\xB0\xDF\xDEn*CH\x9Blf", trace_flags=#<OpenTelemetry::Trace::TraceFlags:0x00000001057b7b08 @flags=1>, tracestate=#<OpenTelemetry::Trace::Tracestate:0x00000001057b67f8 @hash={}>> 次は何をしますか？
単一のサービスにトレースを追加することは、すばらしい第一歩です。 OpenTelemetryにはさらにいくつかの機能があり、より深い洞察を得ることができます！
- エクスポーターを使用して、データを任意のバックエンドにエクスポートできます。
- コンテキスト伝搬は、単一サービスのトレースを
分散トレースにアップグレードし、OpenTelemetryベンダーがプロセスやネットワークの境界を超えてリクエストを可視化できるようにするための、おそらくOpenTelemetryの最も強力な概念のひとつです。 - スパンイベントを使用して、スパンのライフタイム内に"何かが起こった"ことを表す人間が読みやすいメッセージを追加できます。
- 計装を使用して、ドメイン固有のデータを追加してトレースを強化できます。
- OpenTelemetryデモには、Rubyベースのメールサービスが含まれています。
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